サーモウッドとは

「紀州材サーモウッド」とは

日本で唯一、サーモウッド処理装置を有する越井木材工業(株)と弊社との共同で、様々な条件での試作を繰り返し「紀州材(桧・杉)」に最適なサーモウッド処理を施した高耐久木材です。

  • 「紀州材」の付加価値を高め、紀州材の利用拡大に貢献します。
  • 規格・在庫商品とすることにより、【短納期】【低コスト】【量の多少に関わらず】手軽に利用することが可能となります。
  • 工事終了後に廃棄される予備材も不要なことから【環境にもやさしい】商材です。

紀州材サーモウッド 5つの特長

寸法安定性

紀州材サーモウッドの最大の特長は、木材の寸法変化を小さくすることです。
木材の寸法変化は、木材への水分の出入りによって大きく左右されます。
木材の含水率は湿度によっても変化し、 日本の気候で木材を使用していると約15 ~ 20% になります。
サーモウッド処理により、 同じ条件でも含水率が10% 以下にまで抑えることができ、水分の出入りによる寸法変化が起こりにくくなります。

耐朽性

もともと木材の寸法安定性の向上を目的としたサーモウッド処理ですが、 220°C 以上の処理で耐朽性も向上することが分かっています。

断熱性

木材にはもともと熱を伝えにくいという性質があります。これは木材が無数の細胞から出来ており、一つ一つの細胞中に空気が入っているためです。サーモウッド処理により、 細胞中の水分が減り、 その分空気層が増えるため、 さらに断熱性が向上します。

引用:豊野まなみ 他:第58回 日本木材学会大会研究発表要旨集71(2008)

安全性

サーモウッドは水蒸気と熱のみで処理するため薬品を全く使用しておらず、室内外問わず利用できる人にも環境にもやさしい安心安全な材料です。

LCA( ライフサイクルアセスメント)

製品となる資源の採取から製造、輸送、使用、廃棄などすべての段階における製品の環境への影響を定量的、 客観的に評価する手法をLCA( ライフサイクルアセスメント) と呼びます。 紀州材サーモウッドは、 外装材としてよく用いられるアルミやタイル等と比べて環境影響評価が 高い製品です。

※1,2:某タイル、アルミメーカーの環境負荷値より

製造工程

サーモウッド処理の過程

サーモウッド処理では、乾燥、熱処理、冷却・調湿の工程が装置の中で行われます。

処理温度によるクラス分けと性能

サーモウッドは、処理温度が高くなるほど寸法安定性・耐朽性・断熱性が向上し、重厚な暗褐色を呈するようになります。
また、200℃以上で加熱しても、処理装置の中が高温のスチームで満たされているため酸素がほとんど存在せず、燃えることはありません。

※ D2 処理が標準仕様です。
その他の処理レベルについてはご相談ください。
資料提供:越井木材工業株式会社

施工事例